きれいな歯並びときちんとしたかみ合わせ、質の高い適正な矯正治療の提供、矯正歯科臨床のたゆまぬ研究・研鑽・伝承を行なう与五沢矯正研究会
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矯正症例集
■矯正症例集 1988年 4月発刊 55症例 (342ページ)

(以下 序文より抜粋)
はしがき
 アメリカで発祥したフルバンドによる矯正法は、改良を重ねることによってより確実な歯牙移動を可能とし、矯正治療を専門とする歯科医を数多く生み出してきました。
 日本でフルバンドの治療法が本格的に紹介されたのは、今から25年ほど前の1960年代の初期ですが、そのころすでにアメリカでは3,000人ほどの矯正専門医がおりました。
 矯正専門医はその後も増え続け、1960年代の末期には4,000人以上を数え、現在では約8,000人にのぼると報告されています。
 このようなアメリカの矯正専門医の歴史の中で、矯正医が治療に一番ひたむきであった時代は、1960年代の後半から70年代の初期だったと私は感じています。その後においても矯正治療の知識は着実に蓄積され、またテクノロジーの進歩が矯正治療の術式をより簡便なものへと変えてきました。しかしその結果、矯正の先輩であるアメリカにおいて、治療例の質が相対的に向上したかどうかは疑問です。
 なぜなら、術者の技術や人間性は矯正学の知識や科学技術の進みかたと同じようには進歩し得ないものだからです。時代の流れとともに科学と人間性とのギャップはますます大きくなりますが、それをどのように埋めていくかがこれからの臨床の大きな課題と言えましょう。
 このギャップを埋めるために私たちができる努力の一つとして、症例提示をあげることができます。臨床例は、術者の知識、技術、経験、それに術者や患者の人間性が加わった総合的かつ具体的な結果だからです。
 Dr.Tweedの“模型をテーブルの上に置いて、そこから話し合おう”という、今から50年ほど前の提言は、今の時代にこそ新たな価値をもって見直されるべきかもしれません。
 この症例集は、症例提示を通じてお互いの意見を交換し研鑽することを目的とした会から生まれました。会の発足10周年を記念して上梓したこの症例集が矯正臨床に微力なりとも貢献できたらと念じております。
 最後に、私がエッジワイズ法を習得するにあたっては、ワシントンDCの矯正医Harry Galblum, Hito Suehiro両先生に大変にお世話になったことを付け加えておきます。両先生の援助がなければ今日の私のエッジワイズ法はなく、また当研究会もありえなかったでしょう。矯正症例集の発刊にあたり両先生に敬意を表すとともに、とくに故Hito Suehiro先生には衷心より感謝の念を捧げます。

与五沢文夫



◎ 症例集
矯正症例集(1988)
矯正症例集II 『上顎前突』(1990)
矯正症例集III 『反対咬合』(1991)
矯正症例集IV 『開  咬』(1992)
矯正症例集V 『過蓋咬合』(1993)
矯正症例集VI 『前突歯列〜いわゆる上下顎前突〜』(1994)
矯正症例集VII 『複合症例 混合症例 歯牙素材不全症例』(1995)
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